転生したらCMDRだった件 第3話 「アウトポスト」

なんとか船の応急処置が終わり、オレたちは近くにあったアウトポストって簡易的な宇宙ステーションに船を停めた。

船の操作はそれほど難しくない。

といっても、すっごいゆっくり動かしてアウトポストの管制官に早くしろと文句言われたけどね…ぶつけるよりいいだろ。

管制官の指示にしたがって、むき出しの駐機場に船を着艦させると、修理の件は聞いているからロビーで待てだと。

「ロビーっつっても、そもそもこの船からどうやって出るかもわかんねーよ…聞こえないんだろうけど…」

こっちからの音声は壊れたままの通信機にぼやきながらシートベルトを外し、慣れない低重力に驚きながら座席を降りる。

後ろにあった扉を開け、機械の間を通ってまた扉、入ると気密処理が始まった。

シュッと音がして、首から上が覆われる、すげぇ、ヘルメットかこれ。

ってか、改めて自分の身体を見るとピッタリとしたスーツはアニメの宇宙服っぽい。

気密処理が終わったのか、ガコンっとロックが開いた音がする。

出たのは船の後部ハッチだった。

ふわりとドックに飛び降りる。低重力楽しい。

ジャンプしたらどこまでいくかな…と思ったが、そのまま宇宙に飛び出したら困るな。

やめとこう。

宇宙なんだよなぁここ。

眼の前には白っぽい岩がゴロゴロ浮いてて、いやフワフワ浮いてて、左の方にでっかい薄水色の惑星(?)が見える。

そしてどう見てもそいつは写真とかで見たことがある「地球」じゃあない。

どこなのかねここ…。

そういや自分の顔を確認したいんだが、鏡っぽいもんがねーんだよな。

転送なのか転生なのか、まぁどっちでもいい気はするけど、自分の外面くらい確認したいよね。あ、ロビーなら当然あるだろな。

ロビーはどこ…あ、駐機場から建物の方に矢印が書いてある。

こっちの緑の矢印がロビーね。

建物に入るとまたエアロックがあり、ヘルメットが自動的に解除される。

すぐ脇にある階段をあがると、ソファーやらカウンターが置いてある広間についた。

ここがロビーだろうな。誰もいねーけど。

正面のガラスに自分が映ってる!

おぉ!明るい色の短髪で青っぽい目!外人っぽい!

ちゃんとした鏡見たい!ねーのか!

とキョロキョロしたがない…。

ってことは、これは転送じゃなくて転生か憑依ってことだなぁ。

元のこいつの人格ってどうなったんだろ…

映った自分をもっと見ようとガラスに手をついたら、さっき降りてきた船が見えた。

船は15m×20mくらい、高さは5mくらいかな。

結構なでかさだ、コクピットは狭かったけど…

なんとなく好物の「はんぺん」を連想させる白い機体は、ところどころ焼け焦げたような穴が開いていて、装甲がめくれあがってるところまである。

後ろからこっちに向かってくる足音が聞こえたので振り向くと、

「やぁ、やっと顔が見れたわねっ」

向こうからやってきたのは黒い髪をした女の子。

身体にピッタリとした黒いつなぎのスーツを着て、手には2つドリンクっぽいのを持ってる。

「はい、喉かわいてない?」

「すげー欲しかったとこ、ありがと」と言って受け取りながら、あれ、これ日本語のまま喋ってるのか?と疑問が出てきた。

「帝国訛りね、出身はどこらへん?

 あ、自己紹介がまだだったわね、私はペッパー・ブレイン。

 ここらへんを拠点にしてフリーランスみたいなことをやってるわ。

 君は?」

帝国訛り?どうやら言葉は通じてるようだ。

転生物のお約束は発動しているな。

さて、なんて答えたもんか…

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